過去へのタイムトラベルが実現した場合、それによって生じ得る矛盾が回避される代わりに、奇妙で不可思議な出来事が巻き起こるかもしれない。その可能性について検証した研究論文が7月15日(米国時間)、マサチューセッツ工科大学(MIT)のセス・ロイド(Seth Lloyd)氏率いる研究チームによって発表された。
當回到過去的時光旅行能實現時,為了回避因時光旅行而衍生出來的矛盾,說不定會奇妙地被捲入不可思議的事情中。關於這種可能性的探討研究論文在7月15日(美國時間),由麻省理工學院的傑斯‧羅伊德(Seth Lloyd)所率領的研究團隊發表出來。
あらゆるタイムトラベル理論は、「親(祖父)殺しのパラドックス」という巨大な問題と対峙しなければならない。親殺しのパラドックスとは、タイムトラベラーが過去へ行って、[子どもを持つ前の]自分の親を殺した場合、自身もまたこの世に存在することが不可能になり、存在しなくなる。すると、そもそも過去へ行って殺人を犯すことが不可能になる、という矛盾を指す。
所有的時光旅行的假設都必需面對「殺死親人(祖父)的反論」這一巨大的問題。所謂的弒親的反論就是說:藉由時光旅行而回到過去,殺了自己尚未生育孩子的雙親時,那麼自己就不可能出生在這世上,也不會有自己的存在,如此一來就會產生自己不可能回到過去做出弒親行為的矛盾。
オックスフォード大学の物理学者デイヴィッド・ドイッチュ(David Deutsch)氏はこれに関して、1990年代初めにあるモデルを提唱している。それは、タイムトラベラーが記憶している過去と、経験する過去との間の不一致を許可するというものだ。このモデルでは、自分の祖父を殺した記憶があっても、殺人を実行していない世界に存在することが可能になる。[ドイッチュは、「世界は絶えず無限に分岐し続けており、無限の平行宇宙が存在する」という量子論の多世界解釈と絡めてこの矛盾を避ける理論を提唱した]
牛津大學的物理學家,大衛‧德伊胥(David Deutsch)對此論點在1990年代初期就提唱著一種論點,那就是時光旅行者可以允許歷史上的過去和自身所經歷過的過去有不一致。在此論點中,就算有殺了自己祖父的記憶在,也可能存在著沒有去做弒親行為的世界。(德伊胥他提唱著『世界有著無限的分岐,存在著無限的平行宇宙。』這種結合量子論的多重世界解釋來避開矛盾。)
これとは対照的に、Lloyd氏が考えるタイムトラベルのモデルは、このような不一致の発生を明確に禁じるものだ。プレプリント・サーバー[学術雑誌に掲載される前の論文の公開に使用されるサーバー]の『arXiv』に発表された今回の論文によると、事後選択モデル(post-selected model)というこのモデルは、後に未来でパラドックスとなりそうな出来事が起こる可能性はあらかじめ除外されるというもので、たとえばタイムトラベラーが自らの誕生を阻止できるなどという不穏な概念は排除される。「われわれのタイムトラベル・モデルでは、パラドキシカルな状況は検閲される」とLloyd氏は語る。
與此相對地,羅伊德所想出來的時光旅行的論點中,明確的禁止會發生這種不一致的情形。在pre-print server(在學術雜誌刊載之前,就把論文公開並讓人使用觀看的預印本網站)的『arXiv』中,根據這次所發表的論文,事後選擇事態(post-selected model)的這種情形,在之後的未來會成為自相矛盾的可能性,因此會被預先被除去,所以像是時光旅行者阻止自己誕生這類的不安定的概念都會被排除。羅伊德說:『我們的時光旅行假設中,總是被自相矛盾的狀況所檢驗。』
しかしこの理論は、パラドキシカルな出来事の発生を回避する代わりに、「起こり得なくはないが、通常は起こらないような出来事」の発生率を高める。
可是這個理論雖然可以回避自相矛盾的事情,但相對地讓『雖然不是不會發生,但通常是不會出現的事情』的發生機率提高。
「最初の状況にわずかな変化をもたらすと、パラドキシカルな状況は起こらずにすむ。一見、何の問題もないよ うに思えるが、このことは、パラドキシカルな状況がごく近くに迫っているような場合、そのわずかな変化が極端 に増幅されることを意味する」と、米IBM社のワトソン研究所(ニューヨーク州ヨークタウン・ハイツ)に所属する
Charles Bennett氏は話す(Bennett氏は今回の研究には参加していない)。
IBM所屬的華生研究總中心的查理斯‧班奈特(Charles Bennett)說:『在一開始的狀況中會有一點點的變化出現,但並不會發生自相矛盾的狀況下,乍看之下並沒有什麼問題,但這表示這種事在非常接近自相矛盾的場合時,那一點點的變化便會極端地增加。』(查理斯‧班奈特沒有參加這次的研究。)
たとえば、後にタイムトラベラーが祖父を殺害するのに用いられることになる弾丸が製造される際、異常な高確 率で欠陥のある弾丸が作られる、といったようなことが起こる。そうでなければ銃が不発に終わるか、あるいは 「ちょっとした量子的ゆらぎによって、弾丸が直前でそれる」ことになるはずだと、Lloyd氏は話す。
羅伊德說:例如,時光旅行者為了在以後要殺害祖父而製造要拿來使用的子彈時,會發生有異常高的可能性會做出有缺陷的子彈這類的事情,不然就是子彈還沒射事情就結束了,又或者是『因為出現一點點的量子歪斜而使子彈在射中前就徧掉了。』
5月にarXiv.orに発表した先行研究において、Lloyd氏のチームは、この事後選択モデルを、光子を用いてシミュレーションする実験を行なっている。光子を過去に送ることはできないが、タイムトラベラーが遭遇する可能性のある状況に似た量子状態に光子を置くことは可能だ。自己矛盾したパラドキシカルな状態に光子が近づくほど、 実験が成功する頻度は下がっていき、実際のタイムトラベルも同じような結果になる可能性を示唆した。
在五月arXiv.or中所發表的先行研究中,羅伊德的研究團隊針對這個事後選擇事態用光子來做模擬實驗,雖然無法將光子傳送到過去,但是卻可以將光子置於類似時光旅行者所可能遭遇到的事情一樣的量子狀態。光子越是接近自相矛盾狀態下,實驗的成功率就越是下降,這暗示著實際的時光旅行也會出現同樣的結果。
この実験は、時間的閉曲線(closed timelike curve:CTC)という、奇妙な時空間の経路の再現を目的としたもの だ。この曲線は、それをたどって移動するすべてのものを過去から未来へと移動させる。アインシュタインの一般相対性理論の方程式は、時間的閉曲線をたどって過去へ行ったタイムトラベラーは、やがて出発地点に戻ってくることを予測している。[時間的閉曲線は、時間が直線的ではなく輪になる(未来がいつか過去につながることを 示す)ようなモデルで、アインシュタイン方程式の解として存在することが、ゲーデルによって発見された]
這個實驗的目的在於把被稱之為時間的閉曲線(closed timelike curve:CTC)的奇妙時空間通路給再現出來,可以沿著這曲線來移動從過去到未來的所有東西,在愛因斯坦的一般相對論的方程式中有預測到沿著時間的閉曲線而回到過去的時光旅行者最後會回到出發地點。﹝時間的閉曲線中的時間並非是直線而是成一個像是圓(表示說未來和過去有聯繫)的形狀,雖然是由愛因斯坦的方程式所做出的解答,但卻是哥德爾所發現的。﹞
CTCは、理論上は存在しうるとされるが、実際に存在するかどうかは不明だ。CTCはブラックホールの中など、 時空間が劇的に異なった場所に存在する可能性があると推測している物理学者たちもいる。
CTC在理論上是存在的,但在實際上是否存在則是不明,也有物理學家推測CTC有可能存在於像黑洞這種時空間有劇烈不同的場所中。
譯者:森風
沒有留言:
張貼留言